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雑記です。時々勉強もします。

夏至の思い出

気づけば夏至を過ぎていた。これから夏真っ盛りに向かうというのに日は少しずつ短くなっていくという感覚に、半世紀以上生きてきてもまだ慣れない。そしてつい先日新年の挨拶を交わしたはずなのに、もう1年の半分が過ぎてしまったという事実にびっくり。新年の抱負、なにか着手したっけ。

夏至といえば、昔ヨーロッパを周遊した時に最終日をフィンランドヘルシンキで過ごす機会があった。人生3回目のヘルシンキ。1回目は短い滞在のうち1泊をエストニアで過ごしたためなんだか物足りず、2回目はストップオーバーで丸1日遊ぶぞー!と意気込んでいたものの、出発前の過密スケジュールがたたって到着早々ホテルでビールをあおったが最後目が覚めたら真夜中で、結局ホテルから1歩も出ないまま翌朝空港に移動したという苦い思い出。3回目も同じくストップオーバーだったのでそんなに時間は無かったけれど、今回はとことん買い物するぞー!と鼻息荒く街に降り立ったら、あら? なんだか閑散としてないか。時は6月ちょうど夏至の日。そう、フィンランド夏至祭の真っ最中だったのである。祭りといっても街中で大きなイベントがあるわけではなく、みんなこぞって田舎のサマーハウスに行ったりして家族や友人と休日を満喫するんだとか(間違ってたらすみません)。つまり路面電車もバスも減便、ショップも飲食店もミュージアムも何もかもクローズ、そして何より人がいない。がらーんとした通りをとぼとぼ散歩する。ちゃんと調べていなかった自分が悪いんだけど、ここまでくると笑えてきて街の静けさと反比例して気分がどんどん高揚してくる。ホテルに戻って、まずはサウナ。念の為ホテルの人に水着を着た方がいいですか?と聞いてみたら、「No way!!! This is Finland!!!(まさか!ここはフィンランドですよ!)」と元気のよい答えが返ってきた。汗を流した後は、屋上のバーに行ってみる。私と同様行き場を失った観光客でごった返していたけれど、なんとか席を確保。気のいいドイツ人グループと相席になって、拙い英語でコミュニケーションを試みる。いや、正直ほとんど会話は成り立ってなかったような気がするけど酔いもまわってとても楽しい。日が高いうちはまだまだ飲むぞー、おー、と盛り上がっていたらいつまで経っても日が高い。そうだった、今日は夏至。こちらが現地夜23時〜深夜頃の写真です。どん。

結局空港のショップがとても充実していたので買い物も存分に楽しめたし、またもや何も特別なことはしない(できない)ヘルシンキ滞在だったけど、うん、それなりに楽しかった。11年前の話なのに、こうやって振り返ってみると思った以上に鮮やかな記憶が蘇ってきたのにもびっくり。せっかくの旅の思い出、いつか少しずつまとめていきたいなぁ。

【今日の単語】 the summer solstice : 夏至。solstice [sɒlstɪs] は天体用語の「至点」で、太陽が赤道から北または南に最も遠く離れた時点を指す。もちろん冬至は the winter solstice。